- 2024年4月2日
- 2024年4月3日
ニキビ
1.ニキビとは
ニキビは医学的な病名では「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれます。
10歳~30歳頃までの思春期から青年期にかけて多く見られます。特に思春期にできるニキビは、ホルモンの変化が皮脂腺の活動を活発化させるため、額(おでこ)や鼻筋などのTゾーン(額、鼻、顎)と呼ばれる皮脂分泌が多い部位に発生しやすくなります。一方、20歳を超えてできる「大人ニキビ」は、頬、顎、首、フェイスラインに発生しやすく、「吹き出物」と呼ばれることもあります。そのほか「背中ニキビ」などのように顔以外にできるものもあります。
ニキビの原因には、皮脂分泌の亢進、毛穴出口のつまり、毛穴内の皮脂貯留とアクネ菌の増殖による炎症、の3つがあります。これらの複数の要因が重なった結果ニキビができます。 その他にも不規則な生活や、ホルモンの変化(思春期や女性の生理周期など)による影響でニキビができる場合もあります。また過度な洗顔や、刺激の強い製品を使用するなどの不適切なスキンケアは肌の状態を悪化させることもあります。 ニキビは、大きく分けると面ぽう(コメド)と呼ばれる「炎症のないニキビ」と、「炎症を起こしたニキビ」があります。さらに、炎症の度合いによって「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」の4種類に分類されます。 ■炎症のないニキビ ・白ニキビ 「白ニキビ」とは、面ぽう(コメド)と呼ばれる「炎症のない初期段階のニキビ」を指します。毛穴出口がつまり、毛穴の中に皮脂がたまってしまうもので、痛みやかゆみは無く、手で触るとプツプツしていることが特徴です。 ・黒ニキビ 毛穴に角質や古くなった皮脂がつまって、さらに酸化してしまった状態を「黒ニキビ」と呼びます。白ニキビと同じく炎症のないニキビに分類されるので、痛みやかゆみを伴うことはありませんが、放置すると跡が残ったり、さらに炎症を起こしたりする可能性もありますので、これ以上悪化させないように治療が必要です。 ■炎症を起こしたニキビ ・赤ニキビ 「白ニキビ」や「黒ニキビ」が悪化して炎症を起こすと「赤ニキビ」となります。赤ニキビは毛穴にたまった皮脂の内部で「アクネ菌」が繁殖している状態で、痛みやかゆみを伴うことがあります。赤ニキビができやすい部位として、皮脂の量が多いTゾーン(額や眉間、鼻など)や、マスクなどの外部刺激を受けやすいUゾーン(口周り、顎周り)、首や頬があります。 ・黄ニキビ 炎症によって化膿したニキビを「黄ニキビ」と呼びます。炎症が皮膚の奥まで進行している場合が多く、ニキビ跡として残りやすいです。ニキビが治った跡もクレーターのように凸凹した肌になるリスクもありますので、早めに治療を始めることが大切です。 ニキビができた時期や経過をふまえて、体調や生活習慣の変化についてお伺いいたします。気になることがあれば診察時にお知らせください。 「ニキビと間違えられる」他の皮膚疾患もありますので、炎症の程度や分布について診察で評価します。ニキビの特別な検査はありません。ニキビのお悩みの方は、まずは皮膚科専門医在籍の北戸田アルプス皮フ科までご相談ください! 当院では保険診療での塗り薬を中心とした治療を行っています。ニキビが赤く腫れて炎症を起こしている場合は、抗生物質の飲み薬を短期間併用する場合もあります。その後の経過観察で効果が十分に感じられない場合には、漢方薬を処方することもあります。 処方する塗り薬は、ニキビの症状と現在の年齢、これまでの治療経過によってひとりひとり異なります。そのため基本的には、炎症による「赤ニキビ」が落ち着いた後も、痛みやかゆみを伴わない「白ニキビ」の治療を継続します。そのため、ニキビの治療においては経過を確認しながら処方するお薬を途中で変更することがあります。 ニキビを予防するためには、日々の正しいスキンケアと規則正しい生活習慣が欠かせません。 ・正しいスキンケア 洗顔時は刺激の少ない石鹸や洗顔料をご使用ください。 洗顔料はしっかりと泡立て、ゴシゴシ擦らないように優しくふんわりと泡で洗顔をします。洗顔料が肌に残らないように常温の水またはぬるま湯ですすぎます。 洗顔後は清潔でやわらかいタオルを使って、にきびをつぶさないように、軽く押さえるように水分を吸い取ります。洗顔後は肌の状態に応じて保湿を行いましょう。しっかりと保湿されたお肌は、角質層がやわらかくなるため、毛穴も詰まりにくくなります。 ・規則正しい生活習慣 特定の食品を禁止する必要はなく、栄養バランスの良い食生活を心掛けましょう。また、睡眠不足は不規則な生活の現れですので、十分な睡眠を確保することがニキビ予防には大切です。
✓ニキビがなかなか治らない
✓思春期に入り、ニキビが出来始めた
✓とにかくニキビが出来やすいと感じている
✓自分では見えにくい「背中ニキビ」に悩んでいる
✓顎や口周りの大人ニキビを繰り返しできる
2.ニキビの原因
ニキビは90%以上の人が経験する身近な皮膚疾患です。しかし、ニキビの炎症がひどい場合は「ニキビ痕」が残ることもありますので、一人で悩まずに皮膚科医院を受診し、適切な治療を受けましょう!3.ニキビの種類
4. ニキビの治療
5. ニキビの治療
6.ニキビ予防と治し方(日常生活における注意点)